国分寺市民が守り残した日本庭園「殿ヶ谷戸庭園」で緑に癒やされよう!

国分寺駅の南口を出てすぐの場所にある日本庭園、殿ヶ谷戸庭園をご存じですか?

武蔵野段丘の崖にできた谷を巧みに利用して造成された庭園です。人工的に作られたものではなく、自然の形状を巧みに利用して造成されています。そのため、昔の地形そのままで当時の様子が分かるという意味でも日本庭園としての価値がとても高く、国の名勝に指定されました。

今回は、この名勝「殿ヶ谷戸庭園」の魅力をお伝えしたいと思います!

実業家・江口定條の別荘だった「殿ヶ谷戸庭園」

大正2年〜4年にかけて、実業家である江口定條が別荘として建築しました。その後、昭和4年には三菱財閥創業家の岩崎彦弥太が別邸として買い取り、茶室などを追加で建築したそうです。

一度は消滅の危機に…

そんな殿ヶ谷戸庭園は昭和40年代の開発計画の開発区域に指定されてしまい、消滅することになったのです…。そこで立ち上がったのが国分寺市民!

保存に向けて懸命に立ち向かった結果、見事、存続の決定を勝ち取ったのです!今、この殿ヶ谷戸庭園が見られるのも、先輩の努力があったからこそなんですね。

殿ヶ谷戸庭園に入ってみよう!

駅南口を出て左に少し歩けば、昔ながらの入口が見えてきます。
入場料は…なんとたったの150円!!しかも65歳以上だと70円!安い!

駅からすぐの場所なのに、一歩庭園に入れば静かな空間が広がります。さっきまでの電車や車、行き交う人の賑やかさはどこに行ったのやら…。

中に入ると、まずは開けた芝生と赤松が目に入ります。
春先などにここにゴロンと寝転んだら気持ちいいだろうなぁと思うものの、残念ながら入ってはいけない場所です。
奥に見えるマンションが、いかにこの庭園が住宅街の中にあるかを物語っていますね。

少し歩くと、萩のトンネルがあります。秋の七草のひとつなので、まだこの時期(6月)は花を咲かせていませんでしたが、秋に行くととってもキレイなトンネルが出迎えてくれるのでしょう。紅葉シーズンに行くとベストかも知れませんね♬

萩のトンネルを越えると次は階段が現れ、ここから草木が茂る涼しげな場所に入ります。

シモバラシが生えるこのエリアは、鳥や昆虫、トカゲといったたくさんの生き物の生息地にもなっています。庭園ではありますが、ちょっとした森を感じられますよ。

ちょっとした森を通り過ぎると、次は竹林のエリアです。こんなにたくさんの竹が生えているのは、久々に見た気がします。

風で揺れる笹の葉が出す音、竹の冷たい感触が、夏の暑い時期に「涼」を感じさせてくれるでしょう。

さて、竹林を過ぎたら殿ヶ谷戸庭園のメインとも言える次郎弁天池が見えてきます。

湧水源からの湧水が、次郎弁天池へ流れ込んでできています。

湧水は、武蔵野台地に降った雨が関東ローム層に浸透して地下水となり、崖線下のハケから湧水として湧き出したものです。自然の摂理を直に感じられますね。

次郎弁天池を越えたら、いよいよ殿ヶ谷戸庭園の旅も終盤。
岩崎氏が建立した茶室、紅葉亭に到着です。

広い庭園の散策に疲れたら、紅葉亭で少し休憩してみましょう。湧水とししおどしの音、紅葉亭から見える次郎弁天池の景色が、心を癒してくれます。

ししおどしを過ぎると、入り口に戻ってきますので、この庭園の散策は終わりです。

緑の豊かさと森の静けさ、水の音に加えて庭園内の段丘が、庭園というよりもむしろ自然公園に感じさせてくれ、まるで山でトレッキングをしているようでした。

この記事で、殿ヶ谷戸庭園に少しでも行ってみたい!と思っていただけたら幸いです。
駅からすぐですので、駅に用事があるついで、買い物のついでにでも、ぜひ一度訪れてみてください!

殿ヶ谷戸庭園
住所:東京都国分寺市南町2丁目
アクセス:JR中央線、西武多摩湖線、西武国分寺線「国分寺駅」徒歩2分
開演時間:9:00-17:00(入園は16:30まで)
休園日:年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。