街の中に新幹線!?国分寺の「新幹線資料館」で運転手気分が味わえる!

国分寺市は、東京都のちょうど真ん中に位置する都市です。
およそ東京ドーム245個ほどの広さがあり、その中にはいろいろな地域があります。

その中の1つに光町(ひかりちょう)という地域があるのですが、町名の由来がとてもおもしろいのです。

光町には、「鉄道総合技術研究所」という施設があり、そこでは新幹線の「ひかり号」が開発されました。

1960年代に行われた町名整理の際に、この「ひかり号」から名前をとって、以前の名称である平兵衛新田から光町へと生まれ変わったらしいのです。

そんな新幹線とゆかりのある光町には、「新幹線資料館」という展示施設があります。

大きな新幹線の車両そのものが資料館として使われている、すてきな施設です。

乗り物好きな子どもを連れて行ってきたので、これからご紹介いたします。

突然現れる新幹線にびっくり!光町に置かれた理由

光町は、隣接する国立市との境にある地域で、国分寺市の出先機関である「ひかりプラザ」があります。

「新幹線資料館」はひかりプラザの屋外に展示されています。

すごい存在感ですよね。
こちら、なんと無料で入ることができます。

この車両は951形といって、昭和44年に技術開発用に制作されました。

最初から国分寺市にあったわけではなく、制作された当初は別の場所で、高速運転の研究に使用されたそうです。

当時の新幹線の最高速度は時速210キロでしたが、その速さを上回る250キロで運転できるように、さまざまな試行錯誤をしていました。

この走行実験の際、西明石から姫路の間で、なんと時速286キロという当時では世界最高速度を出したというのです!

その後、新幹線の性能を上げるために貢献した951形の車両は、鉄道総合技術研究所に運び込まれました。

2両編成の車両のうち1両はさまざまな車両開発に再び使用され、役目を終えると解体されました。
残ったもう1両は国分寺市が無償で譲り受け、現在は「新幹線資料館」として活躍しています。

おもむきのある運転席・アナログ装置がいい感じ!

さて、「新幹線資料館」の内部はこんな感じです。
いまの新幹線とそこまで変わりませんよね。

まずは、入って左側にある運転席に行ってみます。

運転席の位置に少しびっくりです。
昔はこんな高いところにあったんですね。

さっそく上ってみましょう。

おお!これはなかなか見られない光景ですよ!
運転レバーや計器類に囲まれた運転席、これは乗り物好きなお子さんはかなり興奮するのではないでしょうか。

今回は子どもに新幹線を見せるつもりで来たのですが、そこまで新幹線に詳しくない私でも、本や映画などで見たような光景にとってもうれしくなりました。

新幹線を運行するためのスイッチです。
運転しながら操作するのはとっても大変だっただろうな~と思いつつ、この切り替えスイッチが並ぶ光景は、電車の運転手になりたい!と子どもたちに思わせる不思議な魅力がありますね。

ひたすらパチパチしていました。

運転レバーもぐいー!っと動かせます。

これが無料で体験できるなんて信じられません!

当時のままの座席も資料もジオラマも全部が見どころ!

車両の中には運転席だけではなく、座席も残っています。

座り心地やシートのデザインは、今の新幹線の座席と同じ感じですね。
緑色の座席はちょっと高級感があります。

座席の前と後方には電車に関する本がたくさんありました。

絵本や鉄道の写真集など、子どもだけではなく大人も楽しめそうな本ばかりです。
なかなか旅行もできませんが、座席で読めばプチ旅行した気分になれます。

座席の隣には、951形に関する詳しい資料展示もあります。

当時の世界最高速度を出したときの記念プレートです。

時速286キロは、1秒間に79メートルも進んだことになるそうですよ。
とんでもない速さですよね。

さらに、大きなジオラマもあります。

ボタンを押すと、ジオラマ内の車両が動きます。
新幹線のぞみや、かいじ、ドクターイエローといった車両があり、子どもも楽しそうに見ていました。

記念スタンプがもらえる!

2022年は、951形が世界最高速度を出した年からちょうど50年目ということで、記念スタンプが作られました。
期間限定の台紙が配られていたので、これは!と思い、もらってきました。

スタンプは、「新幹線資料館」のすぐそばにあるひかりプラザ内で押せるので、来館した際はぜひもらってください!
期間限定の台紙は3/31までもらえます。

乗り物系の資料館や博物館は東京都内にもいろいろありますが、無料で入れて、さらに運転席にも座れる施設はそうそうないと思います。

気軽に足を運べる資料館なので、子どもと散歩しながら、ぜひ行ってみてください。
また、「新幹線資料館」は国分寺市内にある施設ですが、最寄り駅は国立駅なので電車で行く際は国立駅で下車してくださいね。

新幹線資料館
住所:東京都国分寺市光町1-46-8 ひかりプラザ内
アクセス:JR中央線「国立駅」北口から徒歩約5分
営業時間:9:00―17:00
TEL:042-573-4370
休館日:毎月第2・第4月曜日(祝日の場合は翌日)
    年末年始

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。