そろそろ夏の足音が聞こえる頃ですね。
25度以上の夏日になることも多くなりました。
街中にも緑が増えてきて、子どもと散歩しながら虫やきれいな草花を見つけて一緒にはしゃいでいます。
街中の街路樹や花壇などはもちろん、公園や自然豊かな散策路では実にたくさんの昆虫や植物と出会えます。
特におすすめなのが、西国分寺駅の近くにある「姿見の池【都名湧水】」です。
東京都が指定している緑地保全地域で、自然を呼び戻すために整備が行われている場所です。
緑地保全地域ではありますが遊歩道が設置されており、気軽に自然観察や散策ができますし、まだ国分寺が武蔵野であった頃の原風景が見られます。
歴史と自然を感じられる散策路「姿見の池」について、これからご紹介いたします。
きらきら光る美しい小川・お子さんの初めての川遊びにもおすすめです!
姿見の池には、西国分寺駅北口からおよそ10分弱で到着します。
どうですか?かなり良い雰囲気ですよね!
明るい日差しと、程よい木々の影が涼し気です。
この通路の左側にはとてもきれいな川が流れています。
お魚もいるのですが、動きが素早すぎて撮影できず…。
さて、こちらの小川、うれしいことに入って遊べるスペースがあるんです!
川沿いにしばらく進むと、このように川へつながる道が出てきます。
とても浅いので、小さいお子さんでも安心して遊べますよ!
川遊びデビューにぜひ!
姿見の池でバードウォッチング!鯉とカモがお出迎え♪
小川を通り過ぎると、開けた場所に出ます。
とても清々しい緑が広がっていますね!
姿見の池にはたくさん色とりどりの花が咲いていて、目にも鮮やかです。
散歩中によく蝶を見かけますし、足元をよく見てみるとダンゴムシも見つけられます。
さて、この広場を過ぎるといよいよ姿見の池。
こちらです!
めちゃくちゃ趣のある場所ですよね!池の奥にある大きな木が迫力満点です。
木でできた橋も雰囲気にマッチしています。
池には鯉やカモが生息していて、かわいい姿を見せてくれるんですよ。
他にもサギやウグイス、カワセミといった野鳥がいますし、亀が甲羅干しをしているところも見ることができます。
写真を撮る人、双眼鏡でバードウォッチングをする人などでよくにぎわっています。
あちこちで鳴き声が聞こえてくるので、生き物たちの存在を耳でも感じられて、とても楽しいですよ。
姿見の池に伝わる切ない伝承とある遊女と武将の物語
国分寺周辺がまだ武蔵野だったころの面影を残す姿見の池には、さまざまな言い伝えがあります。
そもそもの由来は、鎌倉時代、宿場町としてにぎわっていた恋ヶ窪の遊女たちが、池に自分の姿を映していたことにあるそうです。
遊女たちが鏡のように自分の姿を見ていたから、「姿見の池」というんですね。
さらに、1人の遊女と源氏の名将である畠山重忠の恋にまつわる悲しい話もあります。
畠山重忠と遊女は互いに思いあっていたのですが、他にこの遊女に対して恋心をいだいていた男がいました。
この男は、遊女の気持ちを重忠から引き離すために「重忠は平家との戦で死んだ」と嘘をつきます。
しかし、遊女は悲しみにくれてとうとう姿見の池に身を投げた、という話です。
すごく切ないですよね~!
身近な場所で、こんな悲恋があったなんて感慨深いものがあります。
中央線が見える雑木林・人の手で守られる国分寺の自然
姿見の池を見たあとは、雑木林の方へ行ってみます。
池の近くにあるこの通路を通って、
階段を上るとすぐに見えてきます。
ヒノキやクヌギといった木が樹林されています。
雑木林の道のすぐ横に西国分寺駅があるので中央線や特急が何度も通り、子どもも大はしゃぎです!
雑木林には開けた場所もあります。
林のステージ的な雰囲気です。
光の差し方が神々しい~。
散歩中に、この雑木林の木々をお手入れしているスタッフの方をよく見かけます。
熱心に作業している姿を見ると、姿見の池の自然を真剣に守ろうとしているんだな、と感激します。
姿見の池にいる動植物たちは見て楽しむだけにしましょう!
生き物も植物もたくさんいる姿見の池ですが、保全地域に指定されているので、川にいる魚や昆虫、草花などは持ち帰らないように気を付けてくださいね。
とてもきれいな場所なので、ルールを守って気持ちよく過ごしましょう。
姿見の池では写真を撮ったり、ゆっくり自然観察をするのがおすすめです。
これからの季節、ぜひ訪れてみてください!
姿見の池【都名湧水】
住所:東京都国分寺市西恋ヶ窪1-8-7
アクセス:JR中央線「西国分寺駅」北口から徒歩8分
TEL:042-325-0111(国分寺市緑と建築課)