古代の国分寺を垣間見る!『文化財資料展示室』で貴重な出土品を観賞

国分寺市は数多くの文化財がある歴史深い場所です。

隣接する府中市との境にある地域「西元町・東元町」には、国の重要文化財に指定された「武蔵国分寺跡」など、歴史的価値の高い史跡があります。

今の国分寺市周辺は、奈良時代頃に「国分寺」という寺院が建立された場所で、発掘調査によって数々の寺院跡や出土品が見つかっています。

出土品は、国分寺市内の複数の施設で展示・保存されているのですが、実は、西元町にある『文化財資料展示室』では出土品の一部を無料で展示しています。

貴重な出土品を無料で見られることに心惹かれて、『文化財資料展示室』に足を運んできました。

これから紹介していきます。

珍しい?中学校の体育館内にある展示施設

『文化財資料展示室』は、「国分寺市立第四中学校(以下、第四中学校)」の体育館の一部を利用した施設です。

西国分寺駅南口から、歩いておよそ20分程度の場所にあります。
大通りから少し外れた場所にあるので、周囲は静かです。

入口はこんな感じです。

中に入ると、スタッフの方が対応してくれて、まずは訪問した日付や氏名などを記入します。

そのあと出土品を鑑賞する前にDVDを見せてくれるのですが、それがとても興味深いものでした。

「武蔵国分寺跡」の発掘調査の様子を映したもので、普段、子どもと一緒に行く公園や通っている道で、古代に建てられた寺院の痕跡がだんだんわかってくる過程は感慨深かったです。

保存状態のいい土器や鉄製品が見られる!

さて、DVDを見た後はさっそく出土品をみてまわります。

こちらで展示されている出土品は、第四中学校を建設する際の校地調査で見つかったものがほとんどです。

第四中学校の建設地には鍛冶工房跡があったそうで、実に多くの土器や瓦などが見つかっています。

出土品を見て驚くのが、状態の良さです。

こんなにキレイな状態で見つかるなんて驚きです。
瓦や土器に書かれている文字までくっきり見えます。

土器と一口にいっても、「須恵器(すえき)」、「土師器(はじき)」など種類があるそうで、壺やお椀、甕(かめ)など用途によって形状も異なるので、違いを見るのも面白いです。

さらに、国分寺市内の別の地域で見つかった「恋ヶ窪廃寺跡」や「伝祥応寺跡」から出土した板碑(いたび)なども合わせて展示されています。

この板碑は供養塔として用いられていたようで、梵字が蓮の上に書かれています。
板碑に書かれている文字の配列などにもきちんと意味があるそうなので、考えながら見るとさらに面白くなるのかなと思います。

また、このような出土品に関して知らないことだらけでしたが、スタッフの方に聞くと詳しく説明してくれます。

うれしかったのが、「知識がなくて恥ずかしい」という私に対して、「はずかしがることはない、これから知っていけばいい」と目線を合わせて話してくれたことでした。

分からないことがあれば、臆せず話しかけてみましょう!

説明板もあるので、じっくり読むのも面白いですよ。

「瓦」への知的好奇心が沸き立つコレクション

『文化財資料展示室』の出土品の中で、個人的に面白かったのが「瓦」です。
瓦を日常生活の中でじっくり見る機会なんてほとんどありませんよね。

『文化財資料展示室』に来て初めて知ったことですが、瓦には女瓦(めがわら)、男瓦(おがわら)、鐙(あぶみ)瓦など、さまざまな種類があるそうです。

作り方から、それぞれの瓦の役割まで初めて聞く話ばかりで、関心しっぱなしでした。

さらに、「住田正一」さんの瓦コレクションも見どころです。
「住田正一」さんは海事史・法制史学者で、1947年には東京都副知事も務めています。
ご存命中は、仕事をしながら日本全国にある「国分寺瓦」収集に情熱を注いでいたそうです。

『文化財資料展示室』には住田正一さんが収集した瓦の一部が展示されています。
ズラリと並べられた瓦コレクションは圧巻です!

周囲の史跡と合わせてみるのがおすすめ!

『文化財資料展示室』に行く前後で、歴史公園として整備されている「武蔵国分寺跡」や「武蔵国分尼寺跡」に足を運ぶと、歴史や文化財への理解がより深まると思います。

また、『文化財資料展示室』には、東京都指定有形文化財のレプリカも展示されているのですが、近隣にある「武蔵国分寺跡資料館」には本物が展示されているので、合わせてぜひみてください。

ちなみに、『文化財資料展示室』には歴史や文化財についてスタッフさん以上に詳しい人がくることもあるそうです。

私がうかがったときは先に男性が1人来ていたのですが、歴史や文化財に造詣が深い方だったようで、スタッフさんと話に花を咲かせていました。

私のような素人だけでなく、博識な方もくるほどの素晴らしい場所なんだと、改めて思います。

小学生くらいの子が来ることもあるらしく、子どもの学習を深める目的で足を運ぶのもいいかもしれません。

国分寺市の歴史や文化財に興味がある方は、ぜひお立ち寄りください。

文化財資料展示室
住所:東京都国分寺市西元町3-10-7
アクセス:JR中央線 西国分寺駅南口 徒歩約20分
     JR武蔵野線 西国分寺駅南口 徒歩約20分
開館時間:9:00-17:00
※7/5~7/22まで修繕工事のため閉館。
休館日:月曜日
TEL042-323-3231

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。